【インタビュー】老舗インフラ企業が挑んだAI改革。 9か月で業務2割削減に成功した舞台裏

村山さん写真⑥ ブログ

AGO MARKETING株式会社(以下、AGO MARKETING)は、インフラの測量・設計を支える株式会社協振技建様に対し、AI活用のサポートを行いました。

同社は初めての本格的なAI導入でしたが、9か月の取り組みで業務時間の削減や技術継承など、目に見える成果が生まれています。

本記事では、「AI活用のはじめの一歩」をどのように踏み出し、どのように社内へ浸透させたのか。その成功のポイントと今後の展望について、営業部・村山様にお話を伺いました。

(※写真:写真:株式会社協振技建 取締役 営業部長 村山賢持様

村山さん写真①

AIによる変化

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今回、AGO MARKETINGがAI導入のサポートをさせていただいた株式会社協振技建様は、1963年(昭和38年)創業。60年以上にわたり、日本の都市インフラを支え続けてきた歴史ある企業です。

東京都文京区に本社を構え、測量・設計・コンサルタント業務から地図情報システム(GIS)、各種調査業務までを幅広く手がけています。

 

最大の課題は人手不足だった

 

コンサル導入前、どのような課題を感じていましたか。

村山様:最大の課題は人手不足でした。定年退職などで熟練の技術者が現場を離れていく状況が続いていました。

― 人手不足は、社会全体の深刻な課題ですよね。

村山様:はい。ただ、人手が足りないからといって無理な残業はさせられません。社員の働き方を守るためにも、「一人ひとりの生産性」を高める必要がありました。

― 残業はどのくらい発生していましたか?

村山様:部署によっては月60時間ほどの残業がありましたね。なので、業務負荷の軽減は急務でした。

― どのような対策を取られていたのですか。

村山様:人員の増加やシステム導入、業務の分業化、パートナー企業の拡大など、さまざまな対策を行ってきました。一定の効果はありましたが、抜本的な改善には至りませんでした。

AIを導入したら、仕事がなくなる!?

― その「突破口」として、本格的にAIを導入し、業務効率化に踏み切られたのですね。以前からAIは活用されていたのでしょうか?

村山様:AIが使える環境はあったものの、実質的には活用できていませんでした。

社内のパソコンには、Microsoft 365のCopilot(WordやExcelなどに組み込まれた、文章作成や資料づくりをサポートするAI機能)が入っていました。ただ、「どの場面で、どう使えばいいのか分からない」という状態でした。

正直、使ったところで本当に業務効率が上がるのかも半信半疑でしたね。

― 本格的にAI導入を進めると決まったとき、社内の反応はいかがでしたか?

村山様:最初は、やはり抵抗感があったと思います。

当社は、技術を磨き続けることに誇りを持ってきた会社です。だからこそ、「仕事のやり方が変わってしまうのではないか」「AIに仕事を奪われるのではないか」といった不安の声もありました。

― そうした声がある中でも、AI活用を選ばれたのですね。

決め手は伴走力!「これなら自走できる」と確信

 

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― AI活用をサポートするコンサル会社は多くあります。他にも3社ほど検討されていたと伺いましたが、なぜAGO MARKETINGを選ばれたのでしょうか。

村山様:決め手は「伴走型」のサポートでした。

AGO MARKETING代表の吾郷さんが「しっかりと伴走しながら進めさせていただきます」とおっしゃっていて。社員を巻き込みながら、社内にAI活用を浸透させていくやり方に強く共感しました。

― なぜ伴走型の支援が良いと感じられたのですか。

村山様:最終的に“自走できる状態”をつくれると感じたからです。

当然、支援期間が終われば、自分たちでAIを使いこなす必要がありますよね。伴走型であれば、AIに詳しくない社員でも無理なく学び、実践し、応用できる力が身につくと確信しました。

― 他のコンサルも検討されましたか?

はい。ただ、他社は「このAIツールを導入しましょう」といった、伴走というよりも“一方向の支援”でした。その形では、当社の理想としている自走力は身につきにくいと感じたんです。

また、このようなスタイルの支援では現場としても「腹落ちしづらいのではないか」とも思いましたね。それではAIが社内に浸透するとは考えにくかったです。

まずは各部署の「困り事」の改善から

AI活用の支援の流れAGO MARKETINGの支援内容をお聞かせください。

村山様:まず、各部署の「この業務に手間と時間がかかっている」といった困り事の丁寧なヒアリングからスタートしました。現場の課題を一つずつ洗い出してくださったんです。

そのうえで、「この部分はAIで改善できます」と具体的に提案してもらいました。

― いきなり業務全体を変えていったわけではないのですね。

村山様:はい。まずは業務の一部から、小さく始めました。だからこそ、抵抗なく受け入れられたのだと思います。

18の各部署が抱える課題について、AIを使い、どのように改善できるのかを一つずつ検証していきました。

― 初めてのAI活用で、不安はありませんでしたか?

村山様:AGO MARKETING代表の吾郷さんが、まず「試作品」を作って見せてくださったので、その点は安心できましたね。

例えば、「この課題には、このAIを使うと、こんな改善ができます」と実際に見せてくださいました。そのおかげで、AIに慣れていない社員でも具体的なイメージが湧き、納得感を持って進めることができたんです。

― それなら安心ですね!AI導入前、特に心配だった点はありますか?

村山様:当社はガス情報や個人情報を多く扱っているため、情報が外部に漏れないかが大きな不安でした。

― それは解決できましたか?

村山様:はい。吾郷さんのご提案で、NotebookLMというAIを活用することにしました。これは、社内資料などアップロードしたデータ“だけ”をもとに回答を出す仕組みのAIです。

これなら社外にデータが漏れることがないため、当社のようにガス情報や個人情報を扱う企業でも、セキュリティ面で安心して活用できます。

「若手×ベテラン」の二人三脚がAI活用を加速化!

AI活用検証_若手とベテラン

村山さん写真④

― 18の部署でAIによる効果検証を行ったとのことですが、具体的にどのように進めたのですか?

村山様:各セクションから、若手と上司のペアを1組ずつ選び、合計36名でプロジェクトをスタートしました。

若手はAIへの抵抗が少なく、積極的に触れますし、上司は業務の流れや課題をよく理解しています。なので、この組み合わせが、とても相性がよかったんです。

― なるほど、それぞれの強みが活きる形ですね!

村山様:はい。さらに、月2回の定例会を開き、吾郷さんも交えてみんなで進捗を共有しました。他のセクションの取り組みを知ることで、「うちも負けていられない!」とよい刺激に。自然と前向きな空気が生まれ、積極的に挑戦できる流れができました。

― 部署ごとに自走しながら、全体にも良い影響が広がったわけですね。

村山様:はい。結果的に「自分たちでアイデアを出しながらAIを活用していく」という土台ができましたし、当社が理想としていた「コンサルがいなくても自走できる状態」に、確実に近づいていると感じています!

9か月で業務時間を2割削減

― 9か月のサポートで、どのような成果が出ましたか?

村山様:「業務の効率化」と「技術継承」という、2つの大きな成果がありました。

まず業務効率についてですが、当初の課題だった人手不足への解消につながりましたね。部署によっては、作業時間を約2割削減でき、限られた人数でも業務が回る体制が整いました。

― AI活用が技術継承にもつながったんですね。

村山様:はい。ベテランのノウハウや社内システムに蓄積されたデータを、AIで整理し、文章化しました。

例えば、ベテランの指導やトップセールスのプレゼンを録音。それをAIに取り込んで新人が理解しやすい資料や動画を作りました。

口頭で説明するよりも、分かりやすく伝えられるようになり、教える側の負担も大きく減ったんです。

営業部・業務部・調査部の3つの部署の事例

温かい励ましも推進力になった

 

※株式会社協振技建のオフィス風景

オフィス風景

― スキル的なサポート以外で、特に印象に残っていることはありますか?

村山様:吾郷さんが本当によく人を褒めてくださることですね(笑)。私たちの取り組みに対して、若手だけでなく、ベテランにも「素晴らしい取り組みですね!」と、毎回定例会で声をかけてくださるんです。

その一言で、みんなが前向きになり、プロジェクトが自然と前に進んでいきました。こうした励ましの言葉は、技術的なサポートと同じくらい、大きな安心感がありましたね。

初めてのAI導入で手探り状態でしたが、「この方向でいいんだ!」と、自分たちの取り組みを信じられるようになりました。

― ソフト面でも良い影響があったのですね!この点でも他のコンサル会社とは違うと感じますか?

村山様:はい。同じ目線に立ち、社員に自信を持たせてくれるコンサルは多くないと思います。

「大丈夫です」「このままいきましょう」
そんな言葉が自然に出てきて、それを変わらずかけ続けてくださる。

それが、吾郷さんのすごいところだと感じています。

こうした温かいムードづくりも成果につながったのですね。外部の支援者というより、一緒に走ってくれる仲間のような存在に感じます。

「アート×インフラ」の化学反応に期待!

― これまでAIによる業務効率化を進めてきましたが、今後は新規事業創出のフェーズへ移行されると伺っています。

村山様:はい。ここまでの支援で、業務効率は大きく改善しましたし、AIを業務に活かすための土台も整いました。

今後はいよいよ「攻め」のフェーズに入ります。これからは、効率化だけでなく、新しい発想を生み出すためのAI活用に取り組んでいく予定です。

― 新しい発想を生み出すAI活用とは、具体的にはどのようなものでしょうか?

村山様:アートやデザインからヒントを得た視点をAIと組み合わせ、新規事業や既存事業をさらに発展させていく、というイメージですね。

アートやデザインとAIを掛け合わせた支援は、AGO MARKETINGの大きな強みだと伺っています。

インフラは堅実な仕事です。だからこそ、そこにアートの視点が加われば、これまで思いつかなかった新しいサービスや価値が生まれるのではないかと期待しています。

どんな化学反応が起きるのか、まだ具体的な形は見えていませんが(笑)、今からとても楽しみです。

― AIを効率化だけでなく、創造にも活かしていく。御社の可能性がさらに広がりそうですね。

AI導入を検討されている企業様へ

村山さん写真⑤―それでは最後に 「AI活用を検討しているが一歩踏み出せない」企業様へのメッセージをお願いします。

村山様:当社も最初は、「AIに仕事を奪われるのでは」という不安の声がありましたし、正直、導入は大きな決断でしたね。

ですが、AGO MARKETINGのサポートのもと一歩踏み出したことで、今では「これからはどんどんAIを活用していかないといけないよね」という雰囲気に変わっています。

実際に使ってみると、「こうしたらどうだろう?」とか「こんな風にも応用できそう」という自由な発想が自然と出てきます。AIは効率化の道具というより、可能性を広げてくれるパートナーだと感じています。

なので、迷っているなら、早めに始めたほうがいいと思います。その一歩が、きっと会社の発展につながるはずです。

【無料】AI導入についてAGO MARKETINGに相談する!

導入先企業

株式会社 協振技建
東京都文京区大塚3丁目19番7号 KANKYO Bldg.

事業内容:
– 測量・設計・コンサルタント業務
– 地図情報システム業務
– 調査業務(資材価格・工事費調査、施工歩掛調査、労務費調査等)

株式会社 協振技建
監修:AGO MARKETING株式会社代表取締役 吾郷 潤AGO MARKETING株式会社 代表取締役 吾郷潤 プロフィール写真University of Nebraska Lincoln卒業、北京大学留学の国際的な学歴を持ち、サントリー(新規開拓営業→マーケティング)、外資系企業(ユニリーバ、スワロフスキー、QVC)でのマーケティング業務、ウォルト・ディズニージャパン(マーケティングデータアナリスト)、NEC(シニアデータサイエンティスト・生成AI導入PM)での豊富な実務経験を有します。グローバルマーケティング思考と最先端データサイエンス技術を併せ持つ稀有な人材として、マーケティング戦略の策定から最新AI技術の実装まで、一貫したソリューション提供を可能としています。

 

取材・文:梅沢 博香
ライター梅沢様写真
お茶の水女子大学 文教育学部卒。
転職者や起業家など、さまざまな分野の人物インタビュー・取材コラムを手がける。
セールスライターとしても活動し、LP制作から広告運用まで一貫して担当。
直近ではスクール事業の広告運用において、3ヶ月でROAS600%を達成。